「一夜明けて…」(選挙戦の終り)2016/07/10

 なんの翌日だというのか、目覚めるとともに「一夜明けて…」とふと思う。昨日は雨模様、それほど強くは降らなかったが傘が手放せない一日だった。ところが今日は、すっきりとは言えないが晴れている。そのせいもあるだろうか。だが、ひょっとしたら、いつになく多くの人たちがこんな感慨を抱きながら目覚めたのではないかと思う。今日が投票日だ。

 昨日まで、ともかくみんな走ったようだ。それぞれの歩調で。参議院選挙は衆議院総選挙と較べれば、任期6年の議員を半数選ぶだけの限定的なものだ。だが、多くの人びとが、2016年7月のこの選挙を特別の選挙と受けとめ、投票するだけでなく、状況を変えるためにみずから関わった。ツイッターで呼びかけるだけでなく、支持候補の選挙事務所にヴォランティアとして出かけ、街頭演説の手伝いもした。かつてない選挙と言ってもいいだろう。

 それでもメディアは投票率50パーセント、改憲勢力2/3との予想を伝える。これまでの予測があまりはずれないことを考えると、実情はそうなのかもしれない。だとしたら、去年の夏の安保法制反対の国会前抗議以来の持続的な活動と、多くの人びとが積極的に参加した今回の選挙模様をも帳消しにする、さまざまな力学が働いているということであり、状況はすでにそこまで来ているということだ。

 その状況への対応もまた不断に続けてゆかねばならない、と思い直す「一夜明けて…」。

 参院選期間中に起きたいくつかの出来事を想起しておこう。
 ・フランスで今も捜査中の東京オリンピック買収疑惑
 ・舛添都知事不品行で辞職
  →3・11後4度目の都知事選(石原、猪瀬、舛添、?)
 ・福島で小児甲状腺ガン患者約160人
 ・バングラデシュの「テロ」で日本人7人の犠牲
 ・尖閣周辺で中国機の異常接近や、選挙前日の北朝鮮ミサイル発射
  ・アメリカで人種問題(黒人と白人警官)先鋭化