★お知らせ:朝日カルチャーセンター新宿での講座2019/04/01

 立教大学を辞めましたので、しばらく「朝日カルチャーセンター(新宿)」を借りて「授業」を続けます。実はだいぶ以前からやっていたのですが、当分の間ここがメインの授業になります。自分で場を設定するにはあまりに怠惰な性分ですので。授業料がかかりますが、関心のおありの方はよかったら覗いてみてください。
 ここは1年4期制で、4月期は6月までですが、だいたい2期連続でやってゆこうと思っています。今期は以下の2つです。
 
■ルジャンドルとドグマ人類学

 経済レヴェルで世界の一元化が進み、それと同時にIT‐AI技術によって人間社会が底抜けに「革新」されて、さまざまな局面から「人間とは何か?」が改めて問われる時代、世界を読み解くための新たな知が求められていますが、そのための強力なツールとなりうるのがピエール・ルジャンドルのドグマ人類学です。難解とされこの法的思想と新たな人類学の核心を、日常的思考につなげながら平易明快に解説します。

1)ルジャンドルとドグマ人類学
2)科学技術的知と人文知、あるいは哲学
3)「話す生き物」――知の展開と社会

*4月から各月第二木曜日(4/11、5/9、6/13)

[テキスト]ルジャンドル『ドグマ人類学総説』(平凡社、2003年)
[参考書]ルジャンドル『ルジャンドルとの対話』(みすず書房、2010年)、『真理の帝国』(平凡社、2006年)、西谷修『アメリカ、異形の制度空間』(講談社メチエ、2016年)、その他。

■世界史的批評――われわれはどんな世界を生きているのか

 21世紀が20年になろうとし、日本では「平成」が終わる時、いまほど先の見えない時代はないでしょう。「未来」がなくなったと言ってよいかもしれません。そのとき、わたしたちをこの「現在」へと導いてきた過去を振り返らざるをえません。この先のない時代に「未来」を開くために、来し方を問い、何が真の「未来」なのかを、世界からそして日本で考えます。

1)現代世界のできるまで、西洋の世界化
2)近代日本の150年
3)人類はどこへ行くのか

*4月から原則各月第4木曜日(4/25、5/16、6/20)

[参考書]西谷修『世界史の臨界』(岩波書店、2000年)、『戦争とは何だろうか』(ちくまプリマー新書、2016年)、『破局のプリズム』(ぷねうま舎、2014年)、山本義隆『近代日本百五十年、科学技術総力戦体制の破綻』(岩波新書、2018年)その他。

※朝日カルチャーセンター照会先 https://www.asahiculture.jp/course/list?word=%E8%A5%BF%E8%B0%B7%E4%BF%AE&school_id=01#room