「自動化」だからこそ手動ブレーキを!――AIデジタル化でも、ブレーキのない国はまずい2021/05/05

 大阪、東京は「危機的」状態のようだ。とくに大阪は、病院に入れないままの重症者から死者が続出(全国の半数以上)。医療関係者は資材も補給もなしに「戦場」に置かれている。ただ、ものを言う機会を与えられると、必死で「皆さんの自制」を呼びかけるだけだ。だが、聖火リレーは密かに続き(この頃報道しない)、五輪委はもう本番まで二カ月を切ったと、期間中の医師や看護師(ボランティア)の確保・派遣を医師会・看護師協会に要請している。イギリス株、インド株のこれからの脅威が語られているのに(インドの惨状は報道)、オリンピックは止めることさえ検討される気配もない(ともかくやることが前提で、NHKは毎日五輪前提のスポーツ報道連発)。

 その陰で、ふいに改憲論議が活発化、憲法記念日も憲法「否定」の集会をやり、この連休明けには手続法採決とか。Covid-19の感染は一年以上経っても収まるどころか、まともな医師たちが予見していたように波が来るたびにしだいに大きくなって、今が最大の感染期で出口も見えない。ワクチンは欧米頼み(ロシア・中国は排除)、配布接種の態勢もできず(自衛隊出動だけは演出)、「始めた」の宣伝のみ。政府がいつまでもPCR検査態勢を整えず(保健所軸のクラスター対策はすでに破綻しているし、一年間病院態勢も整えず、 マスクを配布とか、gotoばかりやりたがる――中抜き利権のため、あるいはマスク配って憲法改正!)、政府専門家はその縛りから出られず、政治家はCovid-19を甘く見ていた(ただのカゼ)ことのツケで、一年以上の感染アラート、もはや緊急事態宣言と言っても人の動きは止まらず(止めていられない)、打つ手がない。それでも、トランプからバイデンのアメリカ対中敵視締付けの風潮に乗って、国内に反コロナ反中空気は浸透、それを利して改憲(準備)だけはやろうとする。

 オリンピックについても、パンデミック対策を見ても、「インパール作戦」と言われるように、すでに政治状況(ウヨ利権自民)は無責任なブレーキなし運転になっている。それを運転手にやらせないために戦後憲法ができたのだが、「国」という自動車からその歯止めを決定的に外そうとする動きだけが、この無分別状況を逆に利用して表に出るという不思議!所詮日本はこうなのか、という慨嘆?!

 「上級国民暴走事故」の裁判が行われている。この事件・裁判は今の日本の状況を象徴している。死亡事故を起こした当人(元通産官僚飯塚某)は、高齢運転の上の錯誤も過失も認めず、自分が人を死なせたことにも目を背け、車の出来が悪かったと言う。自民政権(とその補完勢力)も同じで、お上のやることに文句は言わせない。「時代に合わせる」ために、デジタルIT化でもっとスピード(効率)を高めて社会を回すと「政策」を打ち上げる。だがじつは、やれば情報漏洩、日本ではできないから(ワクチンと同じ)、年金処理も中国企業にアウトソーシング、金融ソフトも、追跡ソフトも役立たずしかできない。そんな「事故」には目を背け、ブレーキなんかがあるから悪い。AI自動運転で社会全体はスマート化する。そしたらブレーキもいらないと、為政者の責任を追及するいちばん目障りなブレーキ(戦争否定憲法)を、「古い障害」だと言って、ともかく取り払って「自動運転化」しようとする。そうしておけば、インパール作戦も自動的、文句言われる筋合いはない。

 たしかに辻褄は合っている。しかし、「乗客=国民」無視の辻褄だ。国民が、いやだ自分で歩いていく(自主独立)、というのは認めない。国民は「乗り合いバス」に乗れと強要、ブレーキのない「自動運転車」に乗せられる。「一億玉砕」事故が待つ?自分も運転手(自動運転だろう?)と思う連中と、一人で歩きたいのを目ざわりだと思う連中はこれに賛同! 「壊憲」で「美しい国」、上級国民には責任ないよね、という社会。

 もっと楽しいたとを書きたいが…。しばらくは無理か。ほんとに「しばらく」?