ちょっと走り書き「トランプ最後の日」2021/01/20

 今日はトランプ最後の日。
 気になるのは、トランプが残りの任期中に駆け込みでムチャクチャな権限行使してきたことだが、ポンペオが国務長官の地位に乗ってやってるのが、もっとひどい。中国にコロナ禍の責任押しつけ、イラン非難(要人二人も爆殺してるのに)やキューバ「テロ指定」、そして昨日はウイグル族「ジェノサイド」認定…。

 何をしているのか?
 明らかに「戦争」のレールを敷いている。バイデン列車が就業する前に、レールの方向を固めているのだ。パリ協定復帰?そんなのいいよ。イラン核協議復帰?あかんよそれは、甘い顔しちゃ。要は対中戦争なんだから――これが、トランプ「自己愛カルト」(政治じゃない)を利用した「グレート・アメリカ派」の根本路線。ペルシア・中国、アジアの古いしょうもない異物じゃないか。
 
 今では現実的に考えて戦争を本格的に起こすことはできないが、「宇宙ウォー」でも何でも妄想上でなら起こせるし、その計画を国家政策にすることもできる(政権が妄想的なら)。ただ、今は、レールを敷いてその方向に走るだけでも、実際に戦争を起こしたのと同じような惨劇を引き起こすことができる。いわゆる「ヴァーチャル戦争」だが、ITデジタル化の今ではその「ヴァーチャル」が「リアル」なのだ(そして戦争はすべて「対テロ」、「コロナ・テロ」、「サイバー・テロ」、それに対する「対テロ戦争」!あるいは「経済制裁」も同じ。そして「中国の野望」に備えて世界ワクチンだ!だから中国産のワクチンはいけない、あれは毒だから、外交攻勢だからと――相手が自分たちと同様だと考える米英)。
 
 それが「グレート・アメリカ派」の思惑だ。トランプを当選させ、首席戦略官にもなったステーヴ・バノンら(トランプは傀儡がいやだったからバノンを首にしたが、バノンは利用し続ける)、「陰謀論」仕掛け人たちの狙いはひとつ、「チャイナ世界支配」を許すな!中国を潰せ!そして西洋白人支配を確保し永続化せよ――西洋がその「救済史観」にもとづいて世界を「解放」し救ったのだから。古いヨーロッパは失敗したが(そして協調主義に走った)、新しいヨーロッパたるアメリカはそれに成功した。
 
 その「グレート・アメリカ」が「グローバリズム」(国際協調→中国台頭)で弱体化している。アメリカは持てる力を使ってさらにその「偉大さ」を発揮しなければならない。中国を潰して真の世界帝国へ…そして発展して宇宙へ…。「草の根アメリカ」がその情熱と信仰で「偉大なアメリカ」を支える。それが「救済アメリカ派」(「暗黒啓蒙」と言ってもいい)の基軸戦略だ。
 
 トランプはそのみごとなアイコン(偶像)だったのだ。そのアイコンが、Qアノンや白人至上主義者たちの果敢な議事堂襲撃にもかかわらず、堕ちる(ホワイト・ハウスを「リベラル」に奪取され、今日フロリダに落ちのびる)。その前に、大統領列車のレールのポイントがどんどん切り替えられる。新たな列車はいずれ中国へと突き進む。それが「解放のニュー・ステイト」アメリカの運命だ。
 
 日本はともかくしがみついてでもアメリカ列車に乗る。乗るか乗らないか、米日に振り回されているのが韓国だ。「日韓問題」は、そんなコンテクストに深く巻き込まれてもいる(日本の韓国・朝鮮ヘイト、嫌中…)。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック